原点に戻って考えてみる2011年06月01日 13時34分05秒

先週テレビ番組の取材で被災地に行ってきました。数日前にその番組の編集と字幕の確認のために放送局へ行ってきました。
これの作業は、仮に編集された番組のVTRを見ながら、例えば手話と字幕が合っているかとか、会話の中に放送してはまずい手話(たとえば個人の名前など)表現がないかなどのチェックをするものです。これでOKとなれば、そのまま編集され、数日後には放送されますから責任は重大、緊張する仕事のひとつでもあります。

VTRを見ると、聴覚障がい者本人の手話の上に2行の字幕が重なってしまっていました。そこで一度、仮についている字幕をはずして、本人の手話を見て、それを日本語に直訳し、スタッフといっしょにわかりやすい表現を検討します。そうして完成したものを、正式な字幕として再度画面下に入れました。

ところがその作業も終盤にかかった時、私はふとある疑問が思い浮かびました。それは「そもそも今私がやっていることは何だろうか?」という疑問です。テレビを見ている耳の聞こえる人は、音声を聞いて聴覚障がいの方が話している内容はわかります。(また、手話のわからない聴覚障がい者の皆さんの多くは字幕のアダプターをつけて番組を見てくださっています。)でも肝心の(手話ができる)聴覚障がい者の方は、せっかく被災者の方が手話でインタビューに答えているのに、その手話の上に私の下手な翻訳の字幕が重なってしまい、肝心の手話が全く見えなくなってしまうのです。こんなもったいないことはありませんよね。そこで思い切って、手話で話しているときは、その上に字幕を重ねないようにして欲しいと提案しました。字幕をタテに出すとか、画面のサイズを小さくして字幕を画面の外に出すなど、いろいろと検討した結果、聴覚障がい者が手話で話しているときには字幕を消して、できるだけ手話を見てもらうように変更しました。

特別に大騒ぎするようなことではないかもしれません。ただ、私としては、そもそもテレビに字幕をつける意味は何?という原点に戻って考えてみたつもりです。


0522


さて、この「福祉ネットワーク」Eテレ(教育TV)の放送は来週の月曜日、6月6日午後8時~8時30分の予定です。私は顔出し、声出しともにありませんが、被災地気仙沼での障がい者の就労の取り組みを取材しています。もしお時間がありましたら、皆さんにもぜひご覧いただきたいと思っています。よろしくお願いします。

映画を見終わった後に首を拭いたのは初めて2011年06月02日 20時00分18秒

今朝、テレビでクールビズの話をやっていました。業務内容などによっては着替える必要があるという話に、キャスターが「例外を作ってはダメなんですよ」と反論をしていました。でも、お葬式の時、火葬場の人がアロハシャツを着ていたら?死刑を宣告する裁判長がポロシャツ姿だったら?やっぱりまずいですよね。極論かもしれませんが、全ての職場が等しくクールビズにという考え方には賛成できません。

さて、今日は長女の高校の体育祭の予定だったのですが、雨のために中止になりました。映画でも観に行こうと調べたら新宿で「阪急電車」の日本語字幕上映をやっていました。ところが字幕が付くのは、朝9時の回のみです。平日の、しかも午前中に映画を観に行ける人なんてなかなかいないですよね。

という訳で結局「阪急電車」は止めて、「八日目の蝉」を観に行きました。最初は、原作をどのくらい描けているかな?と少しナナメから(座席にはまっすぐ座っていましたが)観ていました。

でも、原作者の角田光代さんも「小説は書き終えて手放した時点で、作者のものではなくなる・・・映画化されるということは、誰かのものになった世界を味わわせてもらうこと」と語っているように、原作と映画を比較すること自体が間違っていることかもしれませんね。独立した映画作品としてとても楽しめました。

脚本は奥寺佐渡子さん。希和子、恵津子を軸にして、恵理菜を主役にして書いたと言っていますが、私にはある意味、これは千草の物語でもあるのかなと感じました。それだけ小池栄子さんの演技が光っていたからかもしれません。小池さんとカルト教団というと、「二十世紀少年」をふと思い出してしまいましたが。奥寺さんの、現在(二章)と過去(一章)を行き来する構成は素晴らしかったです。

ラストは小説と映画では異なっています。「最後をどう表現するかは、かなり迷い、長い間話し合った」とのこと。監督の成島出さんは「20年後の希和子を映像で表現できるのか?それを見たいのか?」ということばには共感できます。映画のエンディングも小説と同じぐらい素晴らしく感動的だったと思います。

こども歌舞伎をやった春日神社。上の方が茅葺きで途中から瓦になっている屋根が印象的でした。千枚田の野焼きの美しい映像は決して忘れられません。映像は藤澤順一さん。角田さん原作の「空中庭園」でもカメラを回していますね。私は、どのシーンという訳ではないのですが、千枚田のシーンあたりからずっとゆっくりとした涙がにじんできて、いつの間にか首の周りがビショビショになっていました。今まで映画を観終わった後、ほほをぬぐったことはありますが、首の周りの涙を拭いたのは生まれて初めてです。梅雨寒の一日、良い映画に出会えてハッピーな気持ちで帰宅しました。


0602八日目の蝉

サンダーバード3号のような花2011年06月03日 19時55分59秒

先日一ノ関の名物はもち料理だと書きましたが、「ピーマンのもち詰め」とか、「もちフォンデュー」というメニューもあるそうです。ちょっとビックリですね!

関西に住む友人の奥さんはとても面白い人で、「ちょっとヒゲソリ持ってきて」と言うと、わざとテレビのリモコンなどを持ってきたりするそうです。それに対して、「やー、このヒゲソリ、最近切れ味悪くなったなぁ」などとボケ返さなくてはならないとのこと。話を聞いて、ほほえましいと思う反面、関西人は大変だなぁと思いました。

そういうわが家でもこんなことがあります。部活をやっていて頭は男子並みに短髪、いつもジャージの上下を着ている長女ですが、たまに「このソックス、ハートのワンポイントがついていて可愛い」などと女の子みたいな発言をすることがあります。すかさず私が「お前は女子高生か!」とツッコミを入れます。すると実際に娘は高校生なので、「バリパリ現役ですけど」との返事を返してきます・・・これって(自分たちは面白いと思っているのですが)関西的にはどうでしょう。通用しますか?

朝電車に乗る前に、コンビニに寄って昼食を買い、くじを引いたら「当たり」が出ました!お店の人が「今、商品を引き替えますか?」と聞きます。後でまた来るのは面倒なので、「お願いします」と言ったら、「そうですか・・・商品はアイスキャンディーなんですが」との返事。それを先に言ってくださいよ!「じゃあ、後にします」と断りました。それとも通勤客で混雑している山手線のホームで、ひとりアイスキャンディーをなめてみようかな。アイスより周りの視線の方が冷たそうですが(笑)。

いつもの散歩道。ツツジもまだ咲いています。ドクダミ、そしてアジサイもちらほら咲き始めました。ふと見たらちょっと珍しい花が。花の先がまっすぐ伸びていて、そこからアンテナのような物が3~4本出ています。まるで柱だけ残った原爆ドームの屋根のような、サンダーバード3号の先端部分のような形です。(正面からの写真ではちょっとわかりにくいのですが)これは何という花でしょう?初めて見ました。それにしても、この年になってもまだまだ知らないものに出会えるというのはうれしいことだなぁと思いました。


散歩の途中で見かけた珍しい花

白い大蛇に巻き付かれて2011年06月04日 20時14分10秒

今日は次女の通う中学校の運動会でした。梅雨入りした後だったので心配していましたが、青空の下無事に開催することができました。

吹奏楽部ではチューバを吹いている娘(と言ってもまだ2ヶ月)ですが、この運動会ではスーザーフォンを演奏することになりました。スーザーフォンとは娘曰く、白くて大きなヘビが体に巻き付けたような形をした楽器です。この楽器の良いところと言えば、大きなラッパが目立ち、遠くからでもどこにいるかがすぐにわかることでしょうか?


0604スーザーフォン


さて、運動会では生徒たちが放送も担当するのですが、流れている音楽の方が大きく、肝心の生徒の名前のアナウンスが聞こえません。もう少し音楽を絞ってもらえないかなぁ。それから数が多いからしかたがないのでしょうが、名字を呼んだ後しばらく沈黙があり、下の名前を呼ぶことがときどきありました。きっと漢字が読めず、隣にいる先生か生徒に確認しながらアナウンスをしていたのでしょう。前もって調べておけば良いのになと思いました。(ゴメンナサイ)

女子の80メートル走で、ひとりの生徒が間違えて別の人の名前を呼ばれたようでした。本人が、腕を交差させて大きく「×」の合図をしたのですが、誰も気がつきません。結局そのままスタートになってしまいました。最初は一番後方だったのですが、どんどん他のランナーを抜き去り、ゴール寸前でトップに立ちそのままテープを切りました。きっと本人は「私は○○じゃなくって○○だってば!」と叫びながら走っていたのかもしれませんね(笑)。

女子のダンスでは途中で音響のトラブルがあり、音楽が出たり途切れたりします。みんながこのままダンスを続けても良いのかどうか困っていたら、後方の席から男子が大声でその歌を歌い、手拍子でフォローしてくれました。とてもほほえましいシーンでしたよ。

クラス全員リレーはどの学年も白熱していました。ひとつ気がついたことがあります。それは次の選手が走り出しトップスピードに達しているのに、後ろの選手がそれに追いつけず、結局前の選手が再びスピードを落としてバトンを待つということが何回かありました。たぶん、練習ではそこまで全速ではなかったのでタイミングが合っていたのでしょう。本番では全力を出し切ってしまい、最後には失速してしまう人が多かったのかもしれませんね。

男子の組み体操では、今まで練習でも一度も成功していなかった3年生のタワーにぶっつけ本番で挑みましたが、残念ながらバランスを崩し失敗してしまいました。その後で「もう一度おねがいします!」と再チャレンジしたのですが、すると今度は大成功!体育のM先生はきっと影でうれし涙を流したことでしょうね。

今までは競技が終わると、通路が混雑する前に帰ってしまうこともありましたが、今年は吹奏楽部の演奏がある閉会式まで見てきました。帰宅後娘は、顧問の先生に、「一年生で、しかもひとりでスーザーフォンをよく頑張った」とほめてもらったと喜んでいました。自分の競技に、審判係に、そして演奏と大忙しの一日でしたね、お疲れさま。

最後に、準備から大変お世話になりました校長先生をはじめ先生方、職員の皆さま、お疲れさまでした。今日は本当にありがとうございました。

250万円の樽ワイン2011年06月05日 22時35分56秒

今日はいつも仕事で大変お世話になっている方からのお誘いで、その人の会社の研修(?)家族慰安(?)旅行に参加させていただきました。
といっても「はとバス」のツアーにいっしょに申し込ませていただいたのですが、幹事のHさん曰く、「バスツアーなら誰かがお酒を我慢したり、長時間の運転で負担をかけることがないでしょ?」とのこと・・・なるほど!ツアーなら寝ていても構いませんが、同僚の助手席に座ったらそういうわけにも行きませんものね。

道中、バスガイドさんがいろいろと案内をしてくれます。「これから向かいます甲州街道は昔くろこみちと呼ばれたのに対して青梅街道はしろこみちと呼ばれていました。その訳は・・・」と私の大好きなウンチク話がどっさり。さっそく手帳を開いてメモを取りながら聞いていました、フムフム。
また、私は皆さんが気を遣って一番前、社長さんのとなりの席を準備していただいたのですが、すぐ目の前がガイドさんです。説明をしていないときのガイドさんは一生懸命本を開いて次の場所の説明を予習しています。ガイドさんも大変ですね。

さて、今回の旅の目的は「さくらんぼ」狩りなのですが、バスツアーですから当然そこだけではなく、いろいろなところに案内されます。午前中に立ち寄ったところは勝沼のワイナリーです。ワイン工場で簡単な説明を聞いた後、ワインの貯蔵庫へ。暗く、寒い貯蔵庫で、「この樽は1樽250万円で販売もしています。皆様いかがでしょうか?」と勧められました。高いようにも思えますが、我が家に大きな樽があり、毎晩樽からワインを飲む・・・30年後80歳になった誕生日の夜、その樽の最後の1杯を飲み干して天国に旅立つなんて良いなぁ。そう考えれば250万円も決して高い買い物ではないぞ!と思ったのですが、きっと買って帰ったら、樽が届く前に私の美しい妻に殺される(笑)と思い購入は断念しました。


0605ワイン貯蔵庫


さてその後はお待ちかねの試飲です。5種類のワインと、最近売り出し中の「桃ワイン」、「静岡のお茶ワイン」を試飲しました。他にもいくつか販売用のワインを飲んだのですが、さすがに1本(ハーフボトルで)5250円のアイスワインは試飲がありませんでした(苦笑)。試飲した5種類のワインは比較的甘口でどれもおいしかったですが、「お茶ワイン」がさわやかな飲み口だったので1本購入しました。バスに戻る途中でM社長に「何か買いましたか?」とたずねたら、「試飲したワインはどれもおいしくなかったので買わなかった」と言われて、私はあわてて購入したワインを背中に隠しました。確かにMさんはフルボディでガッツリとした赤ワインがお好みですから当然1本1000円の工場見学者用の特価ワインはお口に合わないことでしょう。そういえば「ゴールデンウィークにオーストラリアのゴールドコーストで娘と一緒に飲んだ赤がおいしかった。グラスで頼んだからちゃんと銘柄を覚えていないのが残念だけど・・・」とおっしゃっていました(笑)。

さて、その後バスは昼食、そしてさくらんぼ狩りへと向かうのですが、今日は眠いのでこの続きはまた明日のお楽しみ・・・

サクランボって何個ぐらい食べられるの?2011年06月06日 22時36分10秒

ワイン工場の見学を終え、昼食の後にいよいよさくらんぼ狩りに。農園の入り口でバスを降り、今度は中型のワゴン車に乗り換え坂道を登っていくと、そこはもうサクランボ農園の真ん中です。今はまだ露地物は実がなっていないので、ハウスの中に入ります。最初に農園のおじさんからいくつかの注意を聞きました。
とくに注意することは、私たちのような素人がサクランボの小枝をいっしょに取ろうとすると、木を傷めてしまうのだそうです。そこで必ず実の部分だけを取るようにと言われました。

さて、いよいよサクランボ狩りの開始です。ひもで区切られた農園の中には「サトウニシキ」と「たかさご」の2種類の木が植えられていました。もちろん糖度はサトウニシキの方が高いのですが、たかさごも少し酸味がありおいしかったです。甘いだけのサトウニシキに比べると、たかさごの方がサクランボ本来の味があるように感じました。私は、両方をほぼ半分ずつ食べたのですが、とにかく43人の人たちが群がって食べるのでどの木もすぐに丸裸になります。全体では40分間ありましたが、ハウスまで車で移動する時間や、説明を聞く時間を含めると正味は25分ぐらい。さらにみんなの写真を撮ったりしていたらあっという間に時間が過ぎてしまいました。若い男性は106個、いっしょに行ったTさんは73個食べたと言っていました。私は100個を目標に、最低でも50個はクリアしたいと思っていました。皆さん、結局私はいくつ食べたと思いますが?(正解は明日発表しますね!)


0605サクランボ狩り


その後清里を散策したり、買い物を楽しんだりしました。バスに乗り込むと、試飲のワインが急に回ってきたのか、寝るというよりは酔いつぶれたように記憶が飛んでしまいました(笑)。目が覚めるとそろそろ八王子の石川サービスエリアです。順調にきたのかと思ったら、実はその間、高速道路で5時間渋滞という表示が出たために、急きょ高速を降り一般道を迂回して、再び高速道路に戻ったことや、トイレに行きたくなった人がいて、駐車できるところを見つけてやっとトイレを借りられたことなど大騒ぎだったそうです。みんなから「谷さんは、一番大変だった数時間を爆睡していた」と冷やかされてしまいました。

バスが新宿に到着する前にガイドさんがマイクを握りました。「震災で皆さまも大変な思いをされていることでしょう。私たちの会社も一時はほとんどバスが出ないこともありましたが、今日は1号車、2号車ともほぼ満席で感謝しています。はとバスは60年前に、戦災後の日本が復興していく姿を皆さんに見ていただこう、そして世界中の人たちに平和で安全な日本を訪れてもらおうという思いで作られた会社だと聞いております。私たちは今、再びその気持ちを胸に思い返して頑張っていきたいと思います。本日はご乗車誠にありがとうございました」というような内容のあいさつでした。それを聞いていて何だか胸が熱くなりました。まさか最後の最後でバスガイドさんに泣かされるとは!そうですね、私たちも東北の皆さんといっしょに頑張って日本を復興させていかなくてはいけませんね。

終わりに、早くから楽しい旅の企画とお誘いをいただいたHご夫妻、お世話になったM社長、出発前から、そして旅行中もいろいろと楽しい話題を提供してくださったSご夫妻に心からお礼申し上げます。そしてまたいつか素敵な旅行のお供をさせていただけることを楽しみにしています。ありがとうございました。

腐草為蛍(ふそうホタルとなる)2011年06月07日 15時56分26秒

昨日は6月6日でした。何かで「楽器の日」だと見たので、吹奏楽部の次女に「今日は楽器の日だって」と言うと、「どうして?」と聞き返されました。夜になって気になって調べたら、昔から「習い事は6才の6月6日から始めるのが良い」(あっ、そういえば聞いたことがありますね)と書いてありました。ということでこの日は、「習いごとの日」、「生け花の日」、「楽器の日」なのだそうです。

ところで歳時記を見ると、七十二候では6月6日は腐草為蛍(ふそうホタルとなる)蟷螂生(カマキリ生まれ出る)というころでもあります。友人の息子さんがヤゴを捕まえてき家で飼っていたら、トンボに孵ったと写メールを送ってきてくれました。ちょうど今頃はホタルやカマキリ、トンボなどが一斉に生まれてくる時期なのでしょうね。


0603


ところで昨日のブログに書いたサクランボですが、私は71個食べました。実は覚えていた数は、途中で農園の人やツアーに参加した人たちと話しているうちに忘れてしまっていたのですが、持っていたゴミ袋に種を全部入れておいたことに後で気がつきました。家に帰った後、捨てる前に全部数えてみたら71個あったという訳なんです。