牛肉を食べ過ぎて死んだ男2012年12月08日 21時20分23秒

今日は次女の中学校へ授業参観へ行って来ました。

<杜甫の絶句>
授業は国語・漢文です。杜甫の絶句をやっていました。

江は碧にして鳥はいよいよ白く・・・(川の水はきれいな緑色で、水面に漂う水鳥の白さが際立って見える・・・)

この美しい漢詩、皆さんもきっとご存じですよね!私も中学の時に習ったことを思い出しました。それにしても昔習った詩を40年経った今でも全文暗唱しているなんてすごいと思いませんか?

<恩師>
当時の国語の先生は中村節先生。ご年配の女性教師で、私の担任でもありました。「」をあえて音読みにして、「コウはヘキにして」と詠まれた声を今でもハッキリ覚えています。ちなみに先生の父親が「子とは昔位の高い人だけに付けた称号だから」という理由で、自分の名前には女なのに「子」が付かないとおっしゃっていました。

一度、中学校に教育実習に来ていた大学生が「中村先生の絶句の解釈は古い!」と私たち数人に話してくれたことを思い出しました。今となってはどこがどのように古かったのか思い出すつてもありませんが。
私の家が火災で焼失したときに節先生から火事見舞いでいただいた国語辞典(最近は辞書をひく回数も減りましたが)は、今でも私の本棚の中央に鎮座しています。

<波瀾万丈>

1207杜甫

帰宅してからも何となく気になり、インターネットで杜甫やこの絶句についていろいろと調べてみました。杜甫(ドゥーフォー)という人は大変な人生を送った人のようです。名門の家に生まれながらも、食べ物がなく苦労したり、何回も試験に不合格だったり。その後も左遷されたり、反乱軍に捕まり投獄されたり、そこを脱獄したり・・・最後には贈り物の牛肉を食べ過ぎて船の上で亡くなる(諸説あり)とは、笑ってはいけませんが本当に波瀾万丈で驚きます。

でもそんな人が1400年前に書いた4行の詩が、日本中いや世界中の人に今でも愛されているなんてすごいことだと改めて感じました。