サーカスが通る2015年05月26日 18時05分42秒

パトリック・モディアノ15作目「サーカスが通る」を読みました。

0526サーカスが通る

18才の主人公はある日警察に呼び出されます。取調室で、刑事はある人物の名前をあげ「知っているか?」と訊かれますが、彼は、「知りません」と答えました。尋問が終わり取調室を出ると、入れ代わりに若い女性が呼ばれました。主人公は警察署を出た後、自分が呼び出された理由を知りたくて、近くのカフェでその女性を待ちます。その女性との出会いが彼の人生を大きく変えることになるのですが・・・。

今まで私が読んだモティアノ作品とは違い、冒頭からトップスピードで読者をぐいぐい引っ張っていきます。
巻末にパリの地図が載っていて主人公が入ったカフェや、渡った橋の名前が記されています。自分もパリの街にいるような感覚が味わえますよ。

外国の小説はときどき結末が知りたくなり、最終ページを先に読んでしまうことがありますが(私だけ?)、この本に限ってそれはしないでくださいね(笑)。