暑い夏を乗り切るために必要なものは?2015年07月20日 09時10分37秒

暑い夏の必需品といえば・・・
扇子

怪談
この3つでしょう。そんな訳で、日本橋に怪談を聴きに行きましたよ。

0719扇子、鰻、怪談

初日「小幡小平次」神田松之丞
「幽霊が恐くってコハダが食えるか!」江戸っ子はそう言いました。菊池寛の「籐十郎の恋」は私の好きな作品。芸のために女を食いものにしたひどい奴という評価もできますが、七三郎というライバルの出現、近松という原作者からの挑戦に押しつぶされそうになった人気歌舞伎役者。「捨て身の大芝居」を打ったのではないでしょうか?この物語、お梶が絹行灯の火を消すシーンが印象的です。
「牡丹灯籠 お札はがし」神田春陽
この話は何となく知っていたのですが、お露のお墓、新幡随院があった谷中三崎村とは、今の「千駄木」。お露が毎晩通った萩原の屋敷があった清水谷とは、今の「根津」。つまりこの怪談は私の地元が舞台だったのですね。全く知りませんでした!それにしても、下女を引き連れて毎晩やってくる美人の幽霊・・・一度は会ってみたい気もします。

中日「幽霊退治」神田松之丞
不破数右衛門のお話。ということは、これも忠臣蔵物語の一部。「冬は義士、夏はお化けで・・・」と言いますが、夏でも義士で飯を食っていますねぇ(笑)。浅野長矩への忠義を示した数右衛門は、討ち入り後に切腹。享年34才でした。戒名は「刀勧祖剣信士」、生涯を物語っていますね。それにしても松之丞さ~ん、客席24度、舞台21度ってちょっと寒すぎませんか(笑)?
「四谷怪談 お岩様誕生」神田春陽
殺された金貸しの伊勢屋十助(じゅうすけ)。その女房(この女も実は幽霊)が、家にやってきて「お宅の押し入れの中に夫がいるので迎えにきました」と言い、生首を持って帰るところがゾ~!そして卒倒したおつなが女児を産み落とすところでまだゾ~!お岩さんは生まれたときから不幸な運命を背負っていたのですね、合掌。逃げた二人が、その後千葉の東金で再会する、そちらの話もまた気になるところです。

楽日「真景累ヶ淵 宗悦殺し」神田松之丞
「小夜衣草子」神田春陽