感動が波のように押し寄せて来るのはなぜ?2017年07月08日 21時42分43秒

今日は友人が出演しているお芝居を。
今は7月ですがチケットを取ったのは3月末。発売日当日だったので何と最前列です。期待が高まりますね。
始まる前に一緒に行った友人のひとりが、「私全く予習していないのだけど、どんな話?」と言います。私は2年前に観ているのですが、「戦争の話」、「広島の話」・・・う~ん、よく覚えていないなぁ(笑)。

0708残夏

さて、お芝居は戦争の苦しい時代をたくましく生き抜いた人のお話。観ているうちに「このセリフに感動した!」というより「自分は2年前にもこのセリフに感動した!」という(わかりますかね?)何だか不思議な感動の二重構造がありました。
手話の部分だけを切り取って見ると、「健聴者」という手話、これは昔よく見ました。「入る」この独特のクルンという回し方も懐かしいです。両手を使った「父も死に兄も死んだ」という表現には鳥肌が立ちました。「学校」、「母」という広島の手話?ホームサイン?も初めて見ましたが、それぞれ「お道具箱またはお弁当」、「子どもにお乳をあげる」と連想が膨らみます。アトムさんの一人語りは、まるで戦争を体験したひとりの広島の老人を観ているようでした。

視覚的に一番心に残ったのは布の演出で、特に洗濯干しのシーン。これは以前見たときにも同じように印象的でした。
内容的には、耳の聞こえない親に電話を頼まれる場面は、親の立場も子の立場もわかるので共感できました。米内山陽子さんの作ですから(実体験かどうかはわかりませんが)、心の内側は細やかに描いていますよね。

最後にお芝居の後で一番感じたことは「自分も戦後の皆さんのようにもっと生きることに一生懸命に生きなくては」、「もっと一生懸命に働かなくては」ということでした。
「世界から戦争をなくそう」とか「語り継いでいこう」という外側に向けてのアプローチではなく、内側へ向けたエネルギーをたくさんもらった気がします。
ひろえさん、五十嵐さん、アトムさん、スタッフの皆さん、今日はありがとうございました。
いよいよ残りは明日の一公演ですね。怪我なく無事に楽日の幕が降りますようにお祈りしています。

コメント

_ jasmine ― 2017年07月14日 23時55分12秒

釈千手さん、お久しぶりです。
私も「残夏」観てきました。遅れがちに(^^;)自分のブログをアップしてこちらに来て、「あっ!」私も同じく(初日ではありませんでしたが)早めにチケットを購入したので、最前列でした。同じ日でしたら、お隣だったかもしれませんね。(なかなかお会いできなくて残念です)
会場があまり広くないので、観にくいかな?と思いましたが、アトムさんは目の前でしたし、迫力がありました。
2年前にも観ましたが、忘れている部分も多く、新たな発見もあり、楽しむことができました。
jasmine

_ 釈千手 ― 2017年07月18日 00時02分15秒

jasmineさんもご覧になったのですね。アトムさんが目の前と言うことは、ほぼ私も同じ席だったと思います。奇遇ですね。
jasmineさんもブログを書かれているのですか?私も是非読ませていただきたいのでURLを教えてくださいね。
コメントをありがとうございました。

_ jasmine ― 2017年07月18日 22時25分06秒

♪sotto voce♪ という手話と音楽に関するつたないブログですが、お時間のある時にのぞいてみてください。
手話関係の大会、講演会、映画、お芝居などはほとんど観に行っていますが、釈千手さんのように、毎日はとてもアップできません。日常のさもないことも綴っていくのがブログだと思って始めたのですが、これもなかなかむずかしい。
釈千手さん、すごいですね。

_ 釈千手 ― 2017年07月23日 23時21分14秒

jasmineさん、同じタイトルのブログは複数あるようですね。やっと見つけました。
素敵なブログに感激しました。
私は暇なので基本的に毎日アップしていますが、ブログの楽しみ方は人それぞれですからね~
ときどき覗かせていただきますね。コメントをありがとうございました。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
私は○○通訳士。漢字二文字でお答えください。

コメント:

トラックバック