選べなかった命2020年07月04日 21時16分14秒

出生前診断を受けて「異常なし」と言われて生んだ子どもはダウン症だった。誤診をした医師に対して1000万円の損害請求をした函館の母親。
ダウン症で生まれたが、知的障がいがなく四年制の大学を卒業した鹿児島の岩元綾さん。
日本では、出生前診断でお腹の子に障がいがあるとわかると、9割の親は人工中絶を選択する。
この本は、単に中絶に賛成か反対という視点ではなく、いろいろな立場の人のいろいろな思いがまとめられている。
あとがきで著者が書いている「出生前診断や遺伝子検査の技術は驚くほどのスピードで進んでいるが、このことに関する議論は追い付いていない」ということばが印象に残った。

20200704選べなかった命

 「選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子」
河合香織著 文藝春秋