再読「お一人きりですか?」 ― 2020年09月18日 22時44分39秒
ファビエンヌは、パリで働く公務員。ほぼ毎日、レストラン「友のたまり場」でランチを取る。この店の料理にもワインにも大満足なのだが、ひとつだけ気に入らないことがある。それは毎回入り口でウエイトレスが「お一人きりですか?」と聞いてくることだ。その口調には(どうせ恋人なんていないんでしょ?今日もひとり寂しくランチかしら?)という同情と悪意がこもっているのだ!なんとかあのウエイトレスを見返してやりたい。
ある日彼女は、いつも「この猫にエサを恵んでいただけませんか?」という札を持って猫と一緒に路上に座っているホームレス(といっても清潔な身なりの)青年に声をかけてみた。「あのー、もしよろしかったら私とランチをご一緒してくださらないかしら・・・」
私が一番好きなジュノーの短編小説です。
再読「お一人きりですか?」
クロード・ジュノー著 筑摩書房
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