残っている部分から!2021年01月26日 22時43分53秒

昨日のブログでフタバスズキリュウの事を書きました。
すると(偶然なのですが)今夜のテレビで、その特集を放映したのです。私は食い入るように放送を見ていました。そして、発見がいろいろありました。

まず、フタバスズキリュウが発掘されてから長い間それが論文にならなかったことについて長谷川先生がこのように述べていました。鈴木青年が首長竜を発掘した。すると日本中に化石ブーム、恐竜ブームが沸き起こって、日本各地で恐竜の化石が次々と見つかった。専門家たちはそちらに引っ張りだこになってしまった。「フタバスズキリュウは骨がたくさん見つかっていたから、さっさと論文にすればよかったのだけど、当時はそれどころではなかった」と述べています。

20210126長谷川善和

続いて、フタバスズキリュウを映画ドラえもんに登場させ、日本中に知らしめた藤子不二雄さんは、このように語っていました。首長竜は厳密にいうと、水中にすむ巨大生物なので恐竜ではない。「しかし、当時は自分の知識不足で首長竜も恐竜だと勘違いして映画の中で登場させてしまった」というのです。
確かに学術的には首長竜は恐竜ではないのかもしれません。でも私の記憶では子供のころに見た恐竜図鑑では、鳥類に分類される翼竜も、水中にすむ首長竜も、昔地球にいた巨大な生き物として「恐竜」という範囲でとらえられていたと思います。そういう意味では藤子さんが勘違いしていたのは当然なのかなぁという気がします。

20210126藤子ふじお

さて、最後はフタバスズキリュウを新種だと証明した佐藤たまきさんです。実はフタバスズキリュウは首長竜としては一番大切な後頭部と首の骨が見つかっていません。そういう意味では新種だと証明するのには厳しい標本でした。ところが失ったものは仕方がない、ということで彼女は残っている部分を徹底的に観察しました。すると、そこに他の首長竜とは明らかに違う(新種だという)特徴が10個発見されたというのです。これは発想の転換として素晴らしいですね。

20210126佐藤たまき

普段はあまり、科学に、そして恐竜に特別な関心がある訳ではない私ですが、今回の読書とテレビ番組で、すっかりフタバスズキリュウのとりこになってしまいました。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
私は○○通訳士。漢字二文字でお答えください。

コメント:

トラックバック