巡りめぐって ― 2014年11月16日 19時29分32秒
今日は八王子市で開かれた東京都聴覚障害者大会へ参加しました。
都大会へ参加するのは10年ぶり?いやもっと前かもしれません。
私が都大会の舞台に立ち手話通訳をしていた時代と現在では、いろいろな変化がありますね。
ひとつはスクリーンです。話をしている人と手話通訳が舞台の上のスクリーンに大きく映し出されます。これなら2階席の後ろからでも手話がハッキリ見えますね。
もうひとつはろう者の手話通訳です。舞台の下手側には日本語対応手話、上手側には日本手話の通訳が立ちます。日本手話の通訳者の中にはろう者もいるのですね。私たちの時代には想像もできなかった進化です。
さて、式典に続いて、記念講演。講師は北京オリンピックシンクロナイズドスイミング日本代表の石黒由美子さんです。小学2年生の時に交通事故で顔を540針、口の中を260針も縫う大けがをしました。網膜剥離による失明の危機、難聴、記憶喪失、顔面マヒ、学習障害などの後遺症を克服し、オリンピック選手になりました。
石黒さんご自身ももちろん素晴らしい奇跡の人ですが、それを支えたお母さんがまた素晴らしい方です。医師から「99%失明します」と言われても、ならば「残りの1%に賭けます」という諦めない姿勢。自分が娘に直接できることがないとわかると、それならはと公園の清掃などの社会活動に奔走し、それがいつか巡りめぐって何か娘の良いことに繋がるのではないかという行動力。本当に素晴らしいと感動しました。

お話しを聞きながら、自分のことを振り返ってみました。私は娘たちの、妻の、そして母の応援団になれているだろうか?心の支えになれているだろうか?そう考えてみると石黒さんのお母さんの10分の1にもなれていないのかなと反省しました。
講演に続いてのアトラクションでは、「ハンドサイン」の皆さんの手話パフォーマンスがありました。今までは舞台の袖から見ることがほとんどだったのですが、今日は初めて客席からステージを見て「なるほどこんかな感じか!」と実感できました。会場も巻き込んで一体感のあるパフォーマンスで盛り上がりましたよ。
ところで手話通訳に関しては、私がいろいろと感じたことを書いたメモを落としてしまったために記憶もあいまいですが(そしてそのメモは無事にゴミとして処分されることを願いつつ)、全体的にはとても素晴らしい通訳だったと思います。
自分用メモ
○遠くに富士山が見える→彼方に富士山を仰ぎ・・・
×ひとつひとつのバリアを壊していく
○オリンピック選手になる夢を逆算すると・・・
○遠くに富士山が見える→彼方に富士山を仰ぎ・・・
×ひとつひとつのバリアを壊していく
○オリンピック選手になる夢を逆算すると・・・
ところで私は昔八王子に、知り合いの手話通訳者や聴覚障がい者が何人かいてよくおじゃましていたところです。今日も何人もの懐かしい顔を見ることができてうれしかったです。
八王子の聴覚障がい者、手話通訳者、スタッフの皆さん、お疲れさまでした。今日はとっても感動して、またとっても楽しい大会でした。素晴らしい集いを開催してくださり本当にありがとうございました。
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