結城や久留米がすりのような ― 2014年06月30日 21時28分34秒
今月の観劇は歌舞伎座ではなく国立劇場での「ぢいさんばあさん」でした。初日に観たのですが、そのことをブログに書いていなかったので忘れないうちに自分の記録用に書きとどめておきます。なお、本公演は6月24日に終了しています。
一般的に歌舞伎の演目は「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」とか「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」というように漢字がずらずらっと並ぶものが多いのですが、この演目はずいぶん趣が違いますね。実は森鴎外の短編小説が原作の比較的新しい(と言っても100年前ですが)作品です。そのためセリフもわかりやすく、イヤホンガイドがなくても十分に楽しめる作品です。この日は大勢の高校生の団体も来ていましたよ。

森鴎外といえば三島由紀夫が「おしゃれな人が着物を無造作に着くずしている。しかしよく見ると大変上等な結城や久留米がすりだったりする。森鴎外の作品とはそういうものだ」と絶賛していますが、まさにそんな洗練された感じがする舞台でした。話はわかりやすいのですがちょっと泣かせる場面もあります。
また、6月5日、14日、21日には耳が聞こえない人たちのためにポータブル字幕装置の貸し出しもありました。ありがとうございます。こういうバリアフリー公演はもっともっと進めて欲しいものです。
公演の前には中村虎之介(とらのすけ)君の歌舞伎解説もありました。平成10年生まれといいますから今は14才でしょうか?とてもわかりやすく楽しい解説でした。また解説に登場した役者さんの中で一番目立っていたのは芝のぶ(しのぶ)さん、とっても可愛らしく、身のこなしが美しい女性(じゃなくて男性)でした。これから注目していきたいと思いました。
さて7月もここ国立劇場で観劇予定です。演目は「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」。役者さんでは私のひいきの魁春(かいしゅん)さんが楽しみです。
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