ジャパニーズ・タータン・チェック2013年11月10日 22時18分59秒

今日は友人のMといっしょに歌舞伎座へ行き、「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」を観てきました。以下は自分のための観劇メモです。
1110仮名手本忠臣蔵
<六段目・勘平切腹>
自分の家に戻ってきた勘平が着ていた着物の柄は、四本線と五本線で作られた格子に「キ」と「呂」の文字が入っているものです。これは「キ」「九」「五」「呂」と読む菊五郎さんの印ですね。私はタータンチェックが好きですが、これぞジャパニーズ・タータン・チェックですね(笑)。勘平は雨に濡れて帰宅し、すぐにこの着物を着替えてしまいます。もし歌舞伎をご覧になる方はお見逃しなきようご注意ください。(ちなみにこの柄のハンカチは、歌舞伎座ビルの売店で売っていたと思います)

おかるを連れて帰る「お才」は私の好きな魁春さんでした。

<幕間>
歌舞伎座のお食事処はどこも高いし混んでいるので、行きに東京駅の駅弁コーナーで幕の内弁当を買っていきました。選んだのは、以前Mといっしょに旅行をした平泉のお弁当。ウニ、ぎんなん、アワビ、栗・・・旬の味を楽しみましたよ。ごちそうさま!

<七段目・一力茶屋>
由良之助は吉右衛門さん。私は由良之助が酔っぱらって布団を掛けてもらうシーンが美しくて大好きです。この時、茶屋のカラフルなのれんと、掛け布団の相性というかバランスがとっても大事だと思っています。今まで歌舞伎や文楽で何十回となく観てきましたが、本当に満足できたのは1回ぐらいです。今日は100点満点でいえば90点ぐらいでしょうか。とても良かったです。
おかるはこの段から福助さん、安定感のあるお芝居でした。
力弥は鷹之資くん。歌舞伎はだいたい20~30才ぐらいの役を50~60才ぐらいの人が演じることが多いのですが、10代の力弥を演じる鷹之資くんも10代です。ただ力弥にしては丸顔の童顔で、ちょっと可愛すぎるんですよね。ちなみに12月の国立でも力弥をやるそうです。

<十一段・討ち入り>
表門の場と炭部屋の場に挟まれ、一番の見せ場は泉水(せんすい)の場です。忠臣蔵の中で、吉良側で唯一ヒーロー?として描かれているのは小林平八郎。錦之助さんが好演していました。刀で斬り合い、素手で戦い、雪合戦・・・全体的に地味な舞台の中で十一段目は「一力茶屋」と並び華やかな雰囲気なんですね。十一段目の良さを改めて再認識しました。

私にとって数ある歌舞伎の演目の中で唯一イヤホンガイドが必要ないのが「仮名手本忠臣蔵」かな?今日は楽しい時間を過ごしてきました。