まわりに理解してもらえるような説明2014年03月25日 21時14分39秒

横浜の手話サークルにおじゃましました。
最近はどこへ行っても佐村河内氏問題についてのコメントを求められます。私はいくつかのことを話した後で、彼が「音は聞こえるけれどことばとしてはわからない」と何度も説明をしましたが、なかなか理解してもらえなかったという話しをしました。
このことについて聴覚障がいを持つ参加者の皆さんからも、いろいろな体験を聞かせていただきました。ある人が、「私が耳が悪いというと、みんな耳元で大きな声を出す。耳の聞こえる人たちにお聞きしたいのですが、耳が悪いというと大きな声は聞こえると思うのでしょうか?」という質問がありました。それに対してある健聴の人が、「例えば目が悪いということばと、目が見えないということばがあります。私たちは目が悪いと聞くとハッキリ見えないだけで、全く見えない訳ではないと理解します。なので耳が悪いと聞くと少しは聞こえると理解するのではないでしょうか」と答えました。なるほど!確かにそうかもしれませんね。私たちは相手が理解してくれないことを嘆くだけではなく、ではどう説明したらわかってもらえるのか考えたり、工夫したりすることも大事だなと感じました。
0324横浜手話サークル
学習会が終わった後は、横浜駅近くのレストランで交流会を開きました。ここでも聞こえない人たちからいろいろなお話しを聞きましたよ。
A君は、静岡県まで毎日新幹線で通勤しています。なので休みの日に旅行に行くときには、新幹線ではなく飛行機を利用するのだそうです。
Bさんは美容師さん、いつも自分の髪をきれいに染めるようにしているとのこと。自分が黒髪のままだとお客さまも髪を染めたがりません。ところが自分が髪を染めているとお客さまが「あら素敵ね。私もそういう色に染めてもらえる?」と言ってくれるのだそうです。なかなか商売上手ですね(笑)。
C君はろう学校の先生です。「学校には100人の先生がいますが、その内の90人が健聴者。もっと聴覚障がい者の教師が増えると良いのですが・・・」と話をして暮れました。私も本当にその通りだと感じました。
Dさんは昔、歌手の坂本九さんと家が近く、手話を教えてあげていました。そのお礼にいつもコンサートのチケットを送ってくれていたそうです。あの飛行機事故さえなければ九ちゃんは今でも聴覚障がい者の皆さんと交流を続けていたことでしょうね。
横浜手話サークルほたるの皆さん、また鶴見や川崎、大船など遠方から来てくださった皆さん、大変お世話になりました。そして交流会では楽しいひとときをありがとうございました。