大関把瑠都(バルト)関を背負って登山 ― 2012年02月17日 20時08分28秒

2月14日『大関把瑠都(バルト)関を背負って登山』
皆さんは、新田次郎さんの小説を読んだことがありますか?もともと気象庁でお仕事をされていて?山登りや測量などの分野をテーマにした作品を多く残されている作家です。私は特に山登りが趣味なわけではありませんし、ましてや冬山などは登ろうと思ったこともありません。なので、自分の志向とはあまり接点がなく、(恥ずかしながら)今まで新田次郎さんの作品は一冊も読んだことがありませんでした。それが、ひょんなことから最近、「八甲田山」、「剱岳(つるぎだけ)」、「強力(ごうりき)伝」と3冊続けて作品を読んでみました。
八甲田山☆☆
とにかく寒い山の中を空腹状態で歩きます。上官が「死ぬから食事をしろ」と言っても寒すぎて、またはおなかが空きすぎて食べられません。そんな中で兵士が次々と凍死していきます。「ひとりに一合ずつ酒が配られたが雪の上でみるみる凍っていく。酒が凍るのだから気温はおそらくマイナス20度以下だろう」というところが忘れられません。そんな極限状態の中で生きることとは?リーダーとは?そして生死を分けるものは何か?など考えさせられる内容でした。
「剱岳」☆☆
陸軍と日本山岳会が未踏峰の剱岳初登頂を目指して競い合います。大日本帝国の面子にかけても負けられない陸軍と、最新のヨーロッパの装備と技術を持った山岳会ですが、その勝者は・・・?意外な結末が待っています。
ところでこの作品は2009年に映画にもなりましたが、役者がそろった中で香川照之さんの演技がとっても光っていました。この人は今や日本映画には欠かせない一人になりましたねぇ。
「強力伝」☆☆☆
重い荷物を背負って山の上に運ぶ強力(ごうりき)。屈強な男たちです。ある強力が50貫という大きな石を頂上まで運ぶことになりました。1貫は3.75kgですから50貫=187.5kgです。横綱白鵬関は150kgですから、それよりもっと重いわけです。188kgといえば大関把瑠都(バルト)関の体重と同じくらい。つまり把瑠都関を背負って山に登るのと同じことですね。そんなことができるのでしょうか?もちろん簡単なことではありません。
でも考えてみると私たちもある意味それぐらい(またはそれ以上)の何かを背負って死という人生のゴールに向かって歩いているという点では同じなのかな?と思いました。自分も重荷を背負って山を登っているような気分にさせてくれる小説でした。
今日は最近読んだ新田次郎さんの本を紹介させていただきました。
さて、奥州街道の旅。今日は8455歩、5.0km歩き、20番目の喜連川宿に到着。次の佐久山宿まではあと8.0kmとなりました。今日の一句は、
「重い荷が 肩に食い込む 喜連川」
皆さんは、新田次郎さんの小説を読んだことがありますか?もともと気象庁でお仕事をされていて?山登りや測量などの分野をテーマにした作品を多く残されている作家です。私は特に山登りが趣味なわけではありませんし、ましてや冬山などは登ろうと思ったこともありません。なので、自分の志向とはあまり接点がなく、(恥ずかしながら)今まで新田次郎さんの作品は一冊も読んだことがありませんでした。それが、ひょんなことから最近、「八甲田山」、「剱岳(つるぎだけ)」、「強力(ごうりき)伝」と3冊続けて作品を読んでみました。
八甲田山☆☆
とにかく寒い山の中を空腹状態で歩きます。上官が「死ぬから食事をしろ」と言っても寒すぎて、またはおなかが空きすぎて食べられません。そんな中で兵士が次々と凍死していきます。「ひとりに一合ずつ酒が配られたが雪の上でみるみる凍っていく。酒が凍るのだから気温はおそらくマイナス20度以下だろう」というところが忘れられません。そんな極限状態の中で生きることとは?リーダーとは?そして生死を分けるものは何か?など考えさせられる内容でした。
「剱岳」☆☆
陸軍と日本山岳会が未踏峰の剱岳初登頂を目指して競い合います。大日本帝国の面子にかけても負けられない陸軍と、最新のヨーロッパの装備と技術を持った山岳会ですが、その勝者は・・・?意外な結末が待っています。
ところでこの作品は2009年に映画にもなりましたが、役者がそろった中で香川照之さんの演技がとっても光っていました。この人は今や日本映画には欠かせない一人になりましたねぇ。
「強力伝」☆☆☆
重い荷物を背負って山の上に運ぶ強力(ごうりき)。屈強な男たちです。ある強力が50貫という大きな石を頂上まで運ぶことになりました。1貫は3.75kgですから50貫=187.5kgです。横綱白鵬関は150kgですから、それよりもっと重いわけです。188kgといえば大関把瑠都(バルト)関の体重と同じくらい。つまり把瑠都関を背負って山に登るのと同じことですね。そんなことができるのでしょうか?もちろん簡単なことではありません。
でも考えてみると私たちもある意味それぐらい(またはそれ以上)の何かを背負って死という人生のゴールに向かって歩いているという点では同じなのかな?と思いました。自分も重荷を背負って山を登っているような気分にさせてくれる小説でした。
今日は最近読んだ新田次郎さんの本を紹介させていただきました。
さて、奥州街道の旅。今日は8455歩、5.0km歩き、20番目の喜連川宿に到着。次の佐久山宿まではあと8.0kmとなりました。今日の一句は、
「重い荷が 肩に食い込む 喜連川」
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