雨が降ったって風が吹いたって2014年03月15日 18時12分45秒

今日は日比谷公園噴水広場で行われた「ハッピーデー東京」というイベントに手話通訳として参加しました。以下は自分用メモです。

「会話ではなく対話を」
小林正弥さんと清水ハン栄治さんの「幸福に関するトークショー」。他人と表面的な会話するのではなく、もっと深い部分で対話をすることが必要。自分の考えが正しいと思うのではなく、少し離れたところから自分と相手のどちらが正しいだろうかと考えることが大事という話しが印象に残りました!

「障がい者の野外コンサート」
続いてはバリアフリー協会の貝谷さんのあいさつ。「障がい者の野外コンサートを開くというと10人中9人が、雨だったらどうするの?寒かったら?と訊いてくる。でも健常者が野外コンサートを開くときにそう質問する人はいない。その辺がバリアではないか?」と。なるほど!彼の話はいつも説得力がありますね。なのでこのコンサートの名前は「雨が降ったって風が吹いたって」なのです。

0315貝谷さん

「耳ふさぎ」
トップバッターは「アウトオブチューン」。自閉症の人はあまり話せないのに歌は歌える、そこ自閉症児を持つ3家族で結成したバンドなのだそうです。自閉症の人は大きな音が苦手で耳ふさぎをすることが多いのですが、ドラムなどの大きな音も練習を積み重ねることでで少しずつ克服していったそうです。
0315アウトオブチューン
「本当に私は見えません」
二組目は山下純一さん。曲紹介の時に「次の曲は私が作曲しました。いいえ、本当に私が作りましたよ。そして私は見えません。ウソではなく本当に見えません。最近はこう言わないとなかなか信じてもらえませんので」と言い、会場の笑いを誘っていました。グランドチャンピオンの実力はさすがです。

「拍手」
三組目は佐藤英里(ひらり)ちゃん。「私は全盲なので拍手の大きさで聴いてくれた人の数や反応がわかります。また室内のホールでは皆さんの拍手がまとまって聞こえてきますが、野外ではで一人一人の拍手がハッキリ聞こえてきます」と。なるほど、目が不自由な人でなくては気がつかないことですね。

「過去は変えられる」
そして最後はバイオリンの穴澤雄介さん。「一般的に過去は変えられないと言うが、過去も変えられると私は思います。例えば、何かトラブルが起きたときは苦しいと感じるけれど、後にあのことがあったから今の自分があるのだと考えればマイナスの出来事がプラスになるのです」という話しに感銘しました。
0315スクリーン
ところでひとつ気がついたことがあります。インタビューの時に司会者は穴澤さんの左にいたのですが、彼はずっと右を向いて答えていました。彼は目が不自由なので司会者がどこにいるのか、どこが正面なのかがわかりませんね。なので司会者はずっと彼の後ろから話しかけるような位置になってしまったのです。
0315インタビュー
今日は仕事とはいえ、障がいを持った人たちの素晴らしい音楽に癒され、またお話しに感銘を受けた一日となりました。主催者、出演者、スタッフ、ボランティアの皆さん、今日はありがとうございました。
障がい者のためのゴールドコンサート、今年は10月13日(祝)に開催されますよ。