コウカはあるがコウカです2024年03月03日 20時01分43秒

今日は自宅でオンラインセミナーの手話通訳でした。本当は東京マラソンに出場するUさんの応援に行きたかったのですが、やはりフリーランスなので仕事が優先になってしまいます。

さてセミナーではイタリアの障がい児教育についての報告がありました。驚いたことにイタリアでは99%の障がい児は地域の普通校に通っているとのことです。素晴らしいですね。
その中でこんな話がありました。「この学校では教育方法としてモンテッソーリ法を導入しています。ただし『モンテッソーリ法はコウカがあるのですが、教材がコウカなので』数学の授業だけで取り入れています」。このような時、手話通訳は一瞬戸惑います。皆さんはもうお分かりですよね。最初のコウカは「効果」で、二番のコウカは「高価」ですね。通訳の場合は瞬時に話の内容を理解して正しい手話で伝えなくてはなりません。

20240303インクルーシブ

ところで今日はちょっと残念なことがありました。セミナーで講演する方の中にとても早口な人がいました。あまり早いと文字通訳の人は間に合いません。途中何度も「すみません、文字が間に合わないのでもう少しゆっくりお話ください」と注意が入ります。それでもなかなかゆっくりしゃべってくれません。中には「ボクは早口じゃないと話せないんだよな」と言う人まで!
今日のテーマは「インクルーシブ教育」、つまり誰ひとり取りこぼさない教育のはず。だとしたらもう少し聞こえない人のことも考えて欲しいなと強く感じました。