感情移入ができない(笑)2017年04月19日 21時54分22秒

今日は新国立劇場でオペラ「オテロ」を観てきました。
最初、4列3番の席に着いたら、意外と舞台に近い席でした。これならまぁまぁだなぁと思ったらそこは3階の4列3番でした。いや私の席は4階ですからさらにもう1階上ですね(笑)。

0419新国立劇場

さて、私はいつも劇場には開場時間に入るようにしています。開演前にオーケストラピットのチューニングや練習を聴くのが大好きなんです。

ところで今日、ひとつ気がついたことがあります。一幕が終わると会場から拍手が起きますよね。以前は前は幕が下りる途中から拍手が始まっていたとような気がするのですが、今日は幕が下まで降りてから拍手が起こりました。何かいつもと感じが違うなぁと思ったらプログラムに「幕切れの音楽までお聴き逃しになりませんよう、拍手は最後の音が止むまでお待ちください」と書いてありました。これって前からありましたか?私は初めて気が付きました。

0419オテロ

最終幕でいよいよ主人公オテロが死ぬシーンになると、隣の席の中高年の女性が鼻をすすり出しました。最初は花粉症?と思っていたのですが、どうやら悲しくて泣いているようでした。えっ!ここで泣く?オテロが自殺するのは400年前からわかっていることですよね(笑)。でもそうやって感情移入できるってことは、逆に羨ましいとも思いました。

オテロは簡単に言えば「海軍司令官という立場にある人が、悪人に『あなたの妻は浮気をしている』と言われ鵜呑みにして、妻を殺し、それが嘘だとわかり最後は自殺する」という愚かな男の話←シェークスピアさんゴメンナサイm(__)m「恋は盲目」ということなのかもしれませんが、私はあまり主人公オテロには共感できないなぁ(笑)。何だか隣で泣かれるとちょっと白けてしまう自分がいました。
それよりも水の中で倒れて歌うシーンに「濡れて冷たくないのかな?」とか「倒れて横になっていても腹式呼吸であんな大きな声が出るのは、さすがプロのオペラ歌手は違うなぁ!」などと考え、どこか冷めている私なのです。

さて、さっきまで涙を流していたお隣のご婦人ですが、幕が下りると1回目のカーテンコールの途中でさっさと帰って行きました。オテロの死に感動して涙し、幕が閉じたら「出口が混む前にさっさと帰りましょう」という感じです。さすが、女の人の切り換えの速さには脱帽ですね~(笑)。