日本橋にお芝居を観に行きました(GW7日目/9日間)2012年05月04日 17時55分06秒

0504三越劇場
5月4日『日本橋にお芝居を観に行きました(GW7日目/9日間)』

今日は友人が出演するお芝居を観に、三越劇場に行ってきました。
話している人が途中まで声と手話で話をしていたのに、途中から声だけになってしまう、早口のMCに手話通訳が追いつけない、字幕の中には「小林幸子さんについての話」とだけ表示され、どんな会話が詳細がわからないなどいくつか気がついた部分がありました。
普段ろう者が中心で手話だけによる劇団の演劇に親しんでいる人たちの中には批判的な声もあります。ただ、健聴者とろう者が同じ舞台に立つステージは、これはこれでひとつのジャンルとしてなり立っているのではないかと私は思っています。

<演出は?>
第一部はお芝居「こんにちは赤ちゃん」です。舞台はとある町の産婦人科医院。
・ずっと普通校で育ってきた難聴の女の子が大学に入った。ある日親への反抗から声を出すことを止め、手話だけで会話するようになる
・「子どもを堕ろすのは無責任だと言うが、きちんと育てられないとわかっていて産む方がよっぽど無責任じゃない!」という娘のセリフ
・「あんたたちの医療ミスにより親戚の子が知的障害児になった。1千万円で手を打ってやろう」と病院をゆする元ヤクザ
など息もつかせない展開なのですが、他の赤ちゃんの出産シーンに立ち会うことであっさり自分もシングルマザーとして子どもを出産する気持ちを固めるという結末はやや飛躍しているように感じました。もちろん1時間半という時間的な制約があるからなのでしょうが、周りの支えから本人の気持ちが変わる心理描写が、もうすこし細かく表現できたら良かったのではないかと(素人ながら)思ってしまいました。
「お母さんの中にも料理が上手な人も苦手な人もいる。子育てが上手な人も苦手な人もいる。子どもを愛したくても愛せない母親もいる」というセリフが印象に残りました。また、手話表現で際立っていたのは咲江役の朝倉さんでした。

<歌は国境を越える>
さて、第二部は手話ダンスと手話うたのショータイムです。
民謡あり、カントリーあり、AKB風ダンスありとバラエティーに富んだ内容でした。田嶋陽子さんが「リリー・マルレーン」という歌を歌った後、こんな話をしました。
「この歌はドイツの歌ですが、第二次大戦の時にはドイツ兵だけでなく、対戦した連合国の兵士たちも口ずさんだ歌です。それは、どの国の兵士たちも母国に愛する女性がいて、その人のことを思いながら戦っていたからです」
歌はことばや人種、国境を越えるものと改めて感じました。エンジンがかかった田嶋さん(素敵なドレスを着ていましたが)のお話しはその後、原発問題や橋下大阪府知事の君が代問題とさらに続きました。すると途中で司会者が出てきて、「あのー、まだ次もありますのでそろそろ終わって」と強制終了させられました(笑)

<記念撮影>
終了後は、出演者の穂積さん(積木くずし)、山本さん(水戸黄門の悪役)、一谷さん(独占女の60分)、穐吉さん(双葉山の孫)らと記念撮影をさせていただきました。
佐藤さん、宇田川さん、そして田中さん、手話通訳の橋本さん、お疲れさまでした。そして素晴らしい舞台とたくさんの感動をありがとうございました!