村上の鮭2016年06月12日 22時47分04秒

新潟県の村上市を訪れました。

0612喜っ川の鮭

ここは近くの川で採れた鮭を一年間干して食べる「酒びたし」という食べ物が有名です。加工場では写真のように天井からたくさんの鮭がぶら下がっていました。
でも鮭を干しているのはお店だけではありません。町を歩いているとあちこちの家の軒下に一本、二本と(まるで洗濯物を干すように)鮭がぶら下がっています(笑)。例えばその家ごとに味噌汁の味が異なるように、鮭の作り方も家によって違うそうです。鮭の食文化がしっかり町に根を下ろしているのですね。
川で生まれ、海で育ち4年後に再び自分の生まれた川に戻ってくる鮭たち。産卵を終えると、自分の子どもたちの姿を見ることもなく、ただその子たちの安全と成長を祈りながら絶命して、あるものは川面に浮かび、あるものは川底に沈んでいきます。
天井から吊り下げられたたくさんの鮭を見ながらふと生命の叫びを聞いた気持ちになりました。