一番後ろで一番右端の席2011年11月07日 20時50分08秒

1107一番後ろの一番右の席
「一番後ろで一番右端の席」
昨日の検定試験の疲れが出たのか今日は体調がいまいちでしたが、午後は国立劇場に歌舞伎を見に行ってきました。
先月は劇場の一番前の一番左端、花道の左側(一応ここも三等席)だったのですが、今日はなんと一番後ろの一番右端の席。つまり先月と真逆の席でした。でもここからは花道が3分の2ぐらいが見えます。なかなか良い席でしたよ。

最初の演目は「日本振袖始(にほんふりそではじめ)」です。
一番の美女が稲田姫。人身御供(ひとみごくう)として八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に捧げられ、えび反るところが何ともいえず良かったです。錦絵のように時間が止まりました。家に帰って調べてみたら、演じていた中村梅丸くんは1996年生まれとのこと。えっ!まだ中学生?確かにプログラムの写真を見たら小学生のようなあどけない顔立ちでした。本当にこの子が稲田姫を演じていたのでしょうか?信じられません。
私の大好きな魁春さんがヤマタノオロチを演じるのですが、普段は女形ですから男の声を聞いたのはこれが初めてでした。11月公演はまだ始まったばかりなのでこれから見る人のためにあまり詳しくは書きませんが、首が8つある大ヘビを歌舞伎ではああやって演じるのかと感心しました。本当に1つの生き物のような躍動感がありましたよ!

続いてはご存じ「曽根崎心中」です。
たぶんこれは通の人にとってはたまらない演目でしょうが、私は、あそこまで気の弱い男が、つまらないことから惨めに死んでいくこの物語があまり好きではありません。
そしてお初が人間国宝、坂田藤十郎さんです。何だか藤十郎さんはお初を千3百回演じてきたそうです。たぶん通の人にとってはたまらないのでしょうが、藤十郎さんは七十いくつ?そしてお初は十九です。歌舞伎はそういうものとわかっていながらも、そろそろ若い人に譲っても良いのではないでしょうか?七之介さんとか中村隼人くんなど、見たいお初がたくさんいます。(スミマセン!)
光っていたのは九平次を演じた亀鶴さん。この人の鷺坂伴内(忠臣蔵)も素晴らしかったですが、どんな役でもこなす本当に器用な人ですね。

さて今年の歌舞伎鑑賞もいよいよ来月の「元禄忠臣蔵」を持ちまして見納めとなります。吉右衛門さん、梅玉さん、魁春さんと豪華な顔ぶれが今から楽しみです。

さて今日の歩数は1万4932歩で、歩いた距離は12km、次の薬王寺までは2kmとなりました。